対練四法 (五行手)
- 2016/12/07
- 16:17
当会の練習体系に対練四法をいうものがあります。
これらの対練法は、当会に伝統的に伝わってきた原理を基にしながら、私自身が刀術の徒手技法を用いて構成したものです。BSFの徒手技法を構成している際に、これらの技法を逆にどう防ぐかを考えていくうちに形となってきました。
具体的な対練四法には、以下の練習方法があります。
劈 (上から下に切り落とす動作) 応用として掛がある。
撩 (下から上に切り上げる動作)
切 (内から外に平らに斬る動作)
砍 (外から内に平らに斬る動作)
これらの四法に四象の中間として扎(突き刺す技法)を加え、合わせて五行となります。
基本的にすべての技法が、ます相手に斬らせる(突かせる)事を前提として、相手が斬ったと思った瞬間に歩法と身法を用い、そのまま相手に力を返す感じとなります。
原理的には太極拳の推手と同じ考えですね。実際に砍や劈は、腕を密着させればそのまま推手としても練習できます。
では、具体的に説明していきましょう。
劈手 対練

甲(黒)が左劈手を斬り下ろす。乙(グレー)は、左足を退歩して甲の劈手を通過させる。

充分通過させた後、乙は左足を進歩させ左劈手を斬り込む。甲は左足を退歩し、乙の攻撃を通過させる。

乙の攻撃を充分通過させた後、甲は左足を進歩し左劈手を斬り込む。以下繰り返す。劈手の対練は、密着させれば立円の推手となります。
撩手 対練

乙(グレー)が右撩陰掌を下から上へ打ち込んでくるのを、甲(青)は右足を退歩しながら右撩掌を用いて通過させる。

通過させると同時に甲は左足をやや進歩し左手で相手の右手を相手のほうに向けて返す。ここからさらに右足を進歩させ右撩陰掌を打ち込む。
切手 対練

甲(黒)は左切掌(内側から外側に平らに斬る動作)、乙(緑)は左足を退歩しながら、右手で平らに通過させる。

乙はそのまま甲の左手をやや上方へ導き、左足を進歩させ左托手で甲の左肘を托し上げ、左切手を打ち込む。
砍手 対練

甲(緑)は右砍手(外側から内側に手刀を斬り込む)、乙(グレー)は右足を退歩しながら、右手で相手の砍手を通過させる。

充分通過させた後、乙は左手を添えながら、右足を進歩し右砍手を打ち込む。

BさんとKさんの砍手対練。

砍手の対練は、そのまま密着させれば平円の推手をなります。
四法に習熟したら、次に上下と左右の中間(斜め)である四隅の攻撃についても各自で考察し、実践してみましょう。
また密着してみたり、逆に手を触れずに離れた距離での練習も必要になります。
色々と研究していくと、推手として表現できるものと、表現できないものがあると思います。
太極拳の対練というと推手があまりにも有名ですが、推手だけでは対処できない攻撃もあるという事です。
それらにどう対処していくのか各自で研究してみましょう。
2016年12月7日記す
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劈 (上から下に切り落とす動作) 応用として掛がある。
撩 (下から上に切り上げる動作)
切 (内から外に平らに斬る動作)
砍 (外から内に平らに斬る動作)
これらの四法に四象の中間として扎(突き刺す技法)を加え、合わせて五行となります。
基本的にすべての技法が、ます相手に斬らせる(突かせる)事を前提として、相手が斬ったと思った瞬間に歩法と身法を用い、そのまま相手に力を返す感じとなります。
原理的には太極拳の推手と同じ考えですね。実際に砍や劈は、腕を密着させればそのまま推手としても練習できます。
では、具体的に説明していきましょう。
劈手 対練

甲(黒)が左劈手を斬り下ろす。乙(グレー)は、左足を退歩して甲の劈手を通過させる。

充分通過させた後、乙は左足を進歩させ左劈手を斬り込む。甲は左足を退歩し、乙の攻撃を通過させる。

乙の攻撃を充分通過させた後、甲は左足を進歩し左劈手を斬り込む。以下繰り返す。劈手の対練は、密着させれば立円の推手となります。
撩手 対練

乙(グレー)が右撩陰掌を下から上へ打ち込んでくるのを、甲(青)は右足を退歩しながら右撩掌を用いて通過させる。

通過させると同時に甲は左足をやや進歩し左手で相手の右手を相手のほうに向けて返す。ここからさらに右足を進歩させ右撩陰掌を打ち込む。
切手 対練

甲(黒)は左切掌(内側から外側に平らに斬る動作)、乙(緑)は左足を退歩しながら、右手で平らに通過させる。

乙はそのまま甲の左手をやや上方へ導き、左足を進歩させ左托手で甲の左肘を托し上げ、左切手を打ち込む。
砍手 対練

甲(緑)は右砍手(外側から内側に手刀を斬り込む)、乙(グレー)は右足を退歩しながら、右手で相手の砍手を通過させる。

充分通過させた後、乙は左手を添えながら、右足を進歩し右砍手を打ち込む。

BさんとKさんの砍手対練。

砍手の対練は、そのまま密着させれば平円の推手をなります。
四法に習熟したら、次に上下と左右の中間(斜め)である四隅の攻撃についても各自で考察し、実践してみましょう。
また密着してみたり、逆に手を触れずに離れた距離での練習も必要になります。
色々と研究していくと、推手として表現できるものと、表現できないものがあると思います。
太極拳の対練というと推手があまりにも有名ですが、推手だけでは対処できない攻撃もあるという事です。
それらにどう対処していくのか各自で研究してみましょう。
2016年12月7日記す
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