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冬場の練習方法について

師走に入り寒さも増してきたという事で冬場の練習方法について説明したいと思います。

冬場の練習は、どうしても筋肉が強張り、足首や膝、腰などを痛めやすい季節でもあります。季節の違いをしっかり認識して練習していかないと、結果的に怪我をしたり、怪我が長引いたりするので、会員の皆さんは本記事を参考にして練習に励んで頂きたいと思います。

では、冬場の練習は具体的に何に気を付け、どのような注意点に従って練習していけば良いのでしょう?

まず、冬の練習に関して一番大切な事は、身体に過度な負担をかけずに、少しずつ負荷をかけ功夫を高めていく事だと思います。


少なくとも身体が充分に温まるまでは、膝や腰には絶対に負担をかけないこと。

となると、どのような練習が頭に浮かぶでしょうか?

私の場合は、やはり八卦掌の走圏ですね。

龍形走圏
八卦掌 龍形走圏

八卦掌の走圏は、身体に過度な負担をかけずに歩く事で、まず身体を温めてくれます。また特に足首から膝の功夫を高めてくれます。

その際の注意点としては、最初から全ての要訣を満たそうとはせずに、最初は軽めに行い、徐々に要訣を満たしていくようにしましょう。最初から全ての要求を満たそうとすると、かえって身体が強張ってしまいます。

身体が温まってきたら、単換掌や双換掌で身体を少しずつ動かし、可動箇所を拡げていきます。それから各掌法に進むと良いでしょう。

では次に太極拳の練習では何が浮かぶでしょうか?

もちろん站樁からが良いのでしょうが、冬は寒いので、ある程度姿勢が定まったら、太極歩などの歩法の練習が良いでしょう。

三角歩
三角歩 (太極歩)

太極拳の場合は、身体が温まってきたら猿圏手や雲手を歩法と合わせながら行い、やはり身体の可動箇所を拡げていきます。

猿拳手
太極拳基本功 猿圏手

その後、私だったら陳式の老架の第一段を行いますね。全身の歯車を稼働させていきます。

また古傳太極拳なども、身体に過度な負担がかからず良いと思います。

古伝太極拳1
古傳太極拳 攬雀尾


最後に武器術についてはどうでしょうか?

武器の場合は、棍などの長兵器はいきなりは行わず、刀などの短兵器から始めるのが良いと思います。

まずは定歩での掛刀などの素振りから始めると良いでしょう。

身体が温まってきたら、活歩へと移行していきます。


掛刀(hook sword)

その後、刀法の基本である纏頭裹脳や平斬系の練習に進むと良いと思います。

武器の場合は、素手の練習とは異なり、ある程度の重さのある物を扱う訳ですから、特に冬は慎重に練習してほしいですね。実際、私も前回の武器術講習で転身や翻身を繰り返して少し腰を痛めてしまいました。幸い違和感を感じたのが早かったので、翌日には回復しましたが…、身体の違和感を早めに感じるというのも太極拳や八卦掌の効用のように思います。

やはり若い時と違って年齢を重ねてくると、季節に応じた練習をしていかなければなりませんね(^^;)


最後に、ここまで冬は身体を大事に大事に練習して下さいと説明してきて矛盾するように思われるかもしれませんが、私にとっては、冬は対練の季節でもあります。

言い換えれば、他の季節だとすぐにバテてしまう対練も、冬だからこそしっかりやれるのです!

砍3
対練四法 砍手

冬場の練習法について、いくつか説明してきましたが、いかがだったでしょうか。

単練にしろ対練にしろ、冬にしっかりとした地力を身に付けておく事で、春にどのような芽生えを迎えるのかが決まってきます。春以降の自分のために頑張っていきましょう!

2016年12月13日記す


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