自分に妥協しない。先生に妥協させない。伝統に負けない。
- 2011/04/08
- 01:14
自分に妥協しない。先生に妥協させない。伝統に負けない。
またまた少し固い話しになってしまうかもしれないが、先日の木曜クラスで新年度の目標として話したので他のクラスの方々も参考に。
自分に妥協しない。とは、読んで字の如く自分自身に妥協しない。自分で自分を誤魔化さない。ということである。
当会の基本功などを実際に学んでみて分かることは、太極拳の要求する動きというのは、通常の人間が行う動作とは全く次元の異なる動きだということである。
基本功だから、別にややこしい動きということではない。
しかし、動作がシンプルだからこそ、逆に誤魔化しようのない動きである。
実際に学んでいる方達は、やればやるほど難しくなってくるだろう。
ある意味、難しさが分かるということは、多少は上達してきたということだ。全く練習をしていない人は、難しさも分からない。
そしてこれを本当にものにしようと思ったら、やはり自分自身で真剣に取り組み、努力して身に付けていくしかないのである。
誰かが手を貸してくれる訳ではない。自分自身でどうにか試行錯誤しながら、ものにしていくしかないのである。
先生に妥協させない。とは、結局は、自分自身が妥協してしまうことで、先生にも妥協をさせてしまう。ということである。
武術(太極拳)を学ぶ理由は人それぞれである。
大別すれば、健康法か武術ということになるだろう。
しかし、そのどちらであろうとも、当門の太極拳にはやはり譲ることのできない崩すことのできない基準といったものがある。
当然男性と女性では体力が違うだろう。若者に課すべき内容を年配者に強要する事はない。また健康目的の方に武術としての対練を指導することもしない。
ここで言う基準とは、太極拳であるが故の基準である。
この基準が身に付いていれば、太極拳と言うことができるし、この基準が身に付いていなければ、太極拳とは言えないということになる。
つまりこの基準が身に付いてからは何点と点数を付けることもできるが、この基準以下は、途中にどんな理由や経緯があろうとも0点だということである。
この基準は、性別にも年齢にも学習目的にも左右されない。
唯一あるのは、身に付けたかどうか。そしてこの基準を身に付けるための努力を各自がどれだけ行っているかどうかである。
しかしこの努力を怠り、自分自身を誤魔化したまま、改善する努力をしなければ、結果として、
やはり「女性だから…」とか、「年齢だから…」とか、「稽古不足だから…」とか、「欠席が多いから…」とか、「取り組み方が甘いから…」などの理由で先生のほうを諦めさせてしまう訳である。
これは私自身が学ぶ立場になった際に、一番気をつけていることでもある。
私は「先生を諦めさせてたまるか。」と自分に言い聞かせながら学んでいる。なぜなら先生を諦めさせてしまえば、もう深い内容を学ぶチャンスがなくなってしまうからだ。そしてその原因は、自分自身が妥協し、諦め、負けたからということになる。私は負けず嫌いだから負けたくない。先生といえども負けるわけにはいかないのだ(笑
当会で数年、太極拳を学びながら、挫折していく方々もいる。
勿体ないことだが、おそらくその方達は、自分自身でこの技術を身につけるのは無理だと悟られたのではないかと思う。実際このまま続けていても、今までの取り組み方では、ここ数年で技術が格段に上がるということは無かっただろう。
しかし、この基準を身に付けてさえいれば、こちらが驚くような進歩を見せていたかもしれない。
一つ残念に思うのは、彼らもこの基準を身に付ける前の段階で辞めてしまわれたということだ。この基準さえ身に付けていれば、後は自分自身の稽古でも、ある程度までは上達していけるのではないかと思う。
残った方達は、この基準を身に付ける段階までは何とか頑張って頂きたいと切に願う。
伝統に負けない。
我々が学んでいるのは、何百年という歴史である。
それも武術が実際に必要とされていた時代に何代にも亘って伝わってきたものである。
これを今の我々の時代で習得しようと思えば、何が必要になってくるだろうか。
伝統を敬う気持ちも確かに大事だろう。
しかし、この伝を遺してくれた先達達は、奉られて喜んでいるだろうか。
伝統というのは、ある意味、いまこの時代にこの伝を練習している私達に対しての挑戦だと思う。
彼らは「俺達の時代が一番」とあの世で笑っているだろう。
決して追いつく事のできない存在ではあるが、挑戦された以上は負けるわけにはいかない。
そういった気魄も必要だろう。
伝統に負けたままで終わる訳にはいかないのだ。
2011-04-09 記
Copyright(C)2003-2014 福岡伝統太極拳 湧泉会 All rights reserved.
当会の許可無く転載を禁じます。
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自分に妥協しない。とは、読んで字の如く自分自身に妥協しない。自分で自分を誤魔化さない。ということである。
当会の基本功などを実際に学んでみて分かることは、太極拳の要求する動きというのは、通常の人間が行う動作とは全く次元の異なる動きだということである。
基本功だから、別にややこしい動きということではない。
しかし、動作がシンプルだからこそ、逆に誤魔化しようのない動きである。
実際に学んでいる方達は、やればやるほど難しくなってくるだろう。
ある意味、難しさが分かるということは、多少は上達してきたということだ。全く練習をしていない人は、難しさも分からない。
そしてこれを本当にものにしようと思ったら、やはり自分自身で真剣に取り組み、努力して身に付けていくしかないのである。
誰かが手を貸してくれる訳ではない。自分自身でどうにか試行錯誤しながら、ものにしていくしかないのである。
先生に妥協させない。とは、結局は、自分自身が妥協してしまうことで、先生にも妥協をさせてしまう。ということである。
武術(太極拳)を学ぶ理由は人それぞれである。
大別すれば、健康法か武術ということになるだろう。
しかし、そのどちらであろうとも、当門の太極拳にはやはり譲ることのできない崩すことのできない基準といったものがある。
当然男性と女性では体力が違うだろう。若者に課すべき内容を年配者に強要する事はない。また健康目的の方に武術としての対練を指導することもしない。
ここで言う基準とは、太極拳であるが故の基準である。
この基準が身に付いていれば、太極拳と言うことができるし、この基準が身に付いていなければ、太極拳とは言えないということになる。
つまりこの基準が身に付いてからは何点と点数を付けることもできるが、この基準以下は、途中にどんな理由や経緯があろうとも0点だということである。
この基準は、性別にも年齢にも学習目的にも左右されない。
唯一あるのは、身に付けたかどうか。そしてこの基準を身に付けるための努力を各自がどれだけ行っているかどうかである。
しかしこの努力を怠り、自分自身を誤魔化したまま、改善する努力をしなければ、結果として、
やはり「女性だから…」とか、「年齢だから…」とか、「稽古不足だから…」とか、「欠席が多いから…」とか、「取り組み方が甘いから…」などの理由で先生のほうを諦めさせてしまう訳である。
これは私自身が学ぶ立場になった際に、一番気をつけていることでもある。
私は「先生を諦めさせてたまるか。」と自分に言い聞かせながら学んでいる。なぜなら先生を諦めさせてしまえば、もう深い内容を学ぶチャンスがなくなってしまうからだ。そしてその原因は、自分自身が妥協し、諦め、負けたからということになる。私は負けず嫌いだから負けたくない。先生といえども負けるわけにはいかないのだ(笑
当会で数年、太極拳を学びながら、挫折していく方々もいる。
勿体ないことだが、おそらくその方達は、自分自身でこの技術を身につけるのは無理だと悟られたのではないかと思う。実際このまま続けていても、今までの取り組み方では、ここ数年で技術が格段に上がるということは無かっただろう。
しかし、この基準を身に付けてさえいれば、こちらが驚くような進歩を見せていたかもしれない。
一つ残念に思うのは、彼らもこの基準を身に付ける前の段階で辞めてしまわれたということだ。この基準さえ身に付けていれば、後は自分自身の稽古でも、ある程度までは上達していけるのではないかと思う。
残った方達は、この基準を身に付ける段階までは何とか頑張って頂きたいと切に願う。
伝統に負けない。
我々が学んでいるのは、何百年という歴史である。
それも武術が実際に必要とされていた時代に何代にも亘って伝わってきたものである。
これを今の我々の時代で習得しようと思えば、何が必要になってくるだろうか。
伝統を敬う気持ちも確かに大事だろう。
しかし、この伝を遺してくれた先達達は、奉られて喜んでいるだろうか。
伝統というのは、ある意味、いまこの時代にこの伝を練習している私達に対しての挑戦だと思う。
彼らは「俺達の時代が一番」とあの世で笑っているだろう。
決して追いつく事のできない存在ではあるが、挑戦された以上は負けるわけにはいかない。
そういった気魄も必要だろう。
伝統に負けたままで終わる訳にはいかないのだ。
2011-04-09 記
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