単操
- 2011/02/20
- 01:16
単操

今回は単操についてである。
別に単式練習と呼んでも良いし、単に単練と呼んでも良い。確か単動と呼ぶ門派もあるようだ。
一般的な解釈としては、その門派の最も基本的な技法や、套路の中に含まれる招式のいくつかを抜粋して行なう単式練習と考えて良いと思う。
代表的なものは、形意拳の五行拳や八極拳の金剛八式、また八卦門でも八つの招式を選抜して練習している門派が多いようだ。これらの単操の目的としては、とにかくその門派独特の力の出し方を身につけ、いわゆる勁道を開くのを主としている。
また、その門派の絶招として、いくつかの招式を組み合わせ(ある意味コンビネーションとして)短い套路として練習している門派もある。(八極拳の六大開や八大招など)
優れた内容を有している門派の場合、共通しているのは、この単操の稽古にも段階的な練習法が完備されているようだ。
具体的に言えば、最初は大きく伸びやかに行い、徐々に威力を落とさずに小さな動作で行なう階梯であったり、歩法の段階的な変化が用いられていることが多い。こういった段階を進みながら、少しづつその門派の戦闘スタイルを身に付けていくのだろう。
では、当門の単操はどうであろうか。
当ブログにて以前説明した開門拳や二套拳の記事に出てくるように当門の套路というのは、〔基本功・套路・単操〕の三位一体の練習体系になっている。
おおよそ基本功の単式練習でその動作の基本的な勁道を練り、それらの勁道を套路で繋げ、その後、各招式を単操で練りこんでいく。
例えば開門拳の単操は、各招式で大体3~5段階の変化があり、共通しているのは第一段階では歩法を組み合わせた上で大きく展開して行い、その招式の根本的な勁道を学ぶ。第二段階ではその招式の別法を学ぶ(言い換えると他の勁道を学ぶ)、そして第三段階では発勁を学び、第四段階では更に歩法の変化と応用の技法を学ぶ、正直この段階まで来ると、一見しただけでは、基の招式が分からないようになる。そして第五段階では、文章で表現するのは非常に難しいのだが、二つから三つの勁道を融合させ、外見上は全く基の招式とは異なった技法となる。とはいえ、第一段階や第二段階の練習法を基にしているのは明確で、第四や第五の段階は、第一段階や第二段階の練習を十分に行なわないことには、用は成さないだろう。ちなみに第四段階は外見上は複雑になり、第五段階は外見上はシンプルになる(内面は複雑になる)。
他門派の方でも文章を読んだだけで、意味が分かる方もいらっしゃるのではないだろうか。
また習得する段階や時期にも独特なものがあり、開門拳の単操のある段階の練習法は、二套拳の他の単操を学んだ後に学ぶものもあった。当時は理解できなかったが、今になるとやはり習得の段階があることに気付く。やはり伝統の門派というものは全体で一つの大きな練習体系となっているのであろう。
現在、当会では、第一段階から第三段階の単操は公開している。早く第四から第五段階の単操を指導できる方々が出てきて欲しいと望む次第である。
2011年2月20日 記
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別に単式練習と呼んでも良いし、単に単練と呼んでも良い。確か単動と呼ぶ門派もあるようだ。
一般的な解釈としては、その門派の最も基本的な技法や、套路の中に含まれる招式のいくつかを抜粋して行なう単式練習と考えて良いと思う。
代表的なものは、形意拳の五行拳や八極拳の金剛八式、また八卦門でも八つの招式を選抜して練習している門派が多いようだ。これらの単操の目的としては、とにかくその門派独特の力の出し方を身につけ、いわゆる勁道を開くのを主としている。
また、その門派の絶招として、いくつかの招式を組み合わせ(ある意味コンビネーションとして)短い套路として練習している門派もある。(八極拳の六大開や八大招など)
優れた内容を有している門派の場合、共通しているのは、この単操の稽古にも段階的な練習法が完備されているようだ。
具体的に言えば、最初は大きく伸びやかに行い、徐々に威力を落とさずに小さな動作で行なう階梯であったり、歩法の段階的な変化が用いられていることが多い。こういった段階を進みながら、少しづつその門派の戦闘スタイルを身に付けていくのだろう。
では、当門の単操はどうであろうか。
当ブログにて以前説明した開門拳や二套拳の記事に出てくるように当門の套路というのは、〔基本功・套路・単操〕の三位一体の練習体系になっている。
おおよそ基本功の単式練習でその動作の基本的な勁道を練り、それらの勁道を套路で繋げ、その後、各招式を単操で練りこんでいく。
例えば開門拳の単操は、各招式で大体3~5段階の変化があり、共通しているのは第一段階では歩法を組み合わせた上で大きく展開して行い、その招式の根本的な勁道を学ぶ。第二段階ではその招式の別法を学ぶ(言い換えると他の勁道を学ぶ)、そして第三段階では発勁を学び、第四段階では更に歩法の変化と応用の技法を学ぶ、正直この段階まで来ると、一見しただけでは、基の招式が分からないようになる。そして第五段階では、文章で表現するのは非常に難しいのだが、二つから三つの勁道を融合させ、外見上は全く基の招式とは異なった技法となる。とはいえ、第一段階や第二段階の練習法を基にしているのは明確で、第四や第五の段階は、第一段階や第二段階の練習を十分に行なわないことには、用は成さないだろう。ちなみに第四段階は外見上は複雑になり、第五段階は外見上はシンプルになる(内面は複雑になる)。
他門派の方でも文章を読んだだけで、意味が分かる方もいらっしゃるのではないだろうか。
また習得する段階や時期にも独特なものがあり、開門拳の単操のある段階の練習法は、二套拳の他の単操を学んだ後に学ぶものもあった。当時は理解できなかったが、今になるとやはり習得の段階があることに気付く。やはり伝統の門派というものは全体で一つの大きな練習体系となっているのであろう。
現在、当会では、第一段階から第三段階の単操は公開している。早く第四から第五段階の単操を指導できる方々が出てきて欲しいと望む次第である。
2011年2月20日 記
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