「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」
- 2011/01/10
- 12:49
「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」
中国武術を学んでいる方であれば、一度は聞いた事がある言葉だろう。実際、入門の際の心得としている門派も多い。
しかし、私自身の感覚だと、これらの字訣は、学生から弟子に選抜される際のある意味バロメータのようにも感じる。要するにこれらの字訣がどの程度、修行者に備わっているかを見られ審査されるわけである。
順に説明していこう。
「仁」
人を慈しむ心。優しさ。思いやりが備わっているか。
「義」
義侠心。義を重んじた行動がとれる人物かどうか。
「礼」
礼節を重んじた行動や言動をとっているか。
「智」
知性知恵が備わっているか。また冷静かつ瞬間的な判断力があるか。
「信」
信用できる人物かどうか。また周囲から信頼を得ているかどうか。
あるいは、こちらを信用してついて来れる人物かどうか。
具体的に言えば、技術的な部分では優れているが、人をいたわる心「仁」が無かったり、礼儀知らずで「礼」が備わっていなければ、学生から弟子になるのは難しいだろうし、「礼」はあるが「義」や「信」が欠けているということであれば、「義」や「信」について教育をするなど、指導者にとっては、指導上でのひとつのバロメータとなる。
上記の字訣とよく並んで紹介される「厳」や「勇」についても紹介しておこう。
「厳」
自分自身に対しての厳しさが備わっているか。
稽古は自分自身で行なうものである。
「勇」
やはり武術である以上、勇ましさといったものも必要である。
また時には、非情さといったものも必要となってくる。
自分自身を当てはめてみるとどうであろうか。
自分自身で足りないと思う部分があれば、少しずつ改善していけば良いし、先生の方でも足りない部分があれば指摘してくれるだろう。要はそれに対して、どう自分自身で取り組むかである。
その中でも、とかく武術の世界では、「義」というものは重要視される。
師に対しての「義」、一門に対しての「義」、兄弟弟子に対しての「義」、徒弟に対しての「義」など、時には鬱陶しく思うこともあるだろう。正直を言えば、私自身も師や兄弟弟子の行為に対して面倒臭いなと思ってしまうことや理不尽さを感じてしまうことがある。しかし、そういった面倒臭い行為や人が嫌がることを率先して行なうことで師や一門に対しての信用を得ていくものなのだろう。
「情けは人のためにならず。」ということわざがあるが、「義」というものも回りまわって自分自身に返ってくるものだと思う。義理を通せば、自分が困った時に師や兄弟弟子が助けてくれることもあるだろうし、逆にいえば、不義理を通せば、いざという時に師や一門の人間からは協力を得られないだろう。私自身の経験で言えば、「義」の全く備わっていない人間とは、やはり縁が切れていくものだと思う。
「義」というものが希薄になっている現代だからこそ、武術を学んでいる方たちは「義」を重んじた生き方をして頂きたい。
2011-1-10 記
Copyright(C)2003-2012 福岡伝統太極拳 湧泉会 All rights reserved.
当会の許可無く転載を禁じます。
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しかし、私自身の感覚だと、これらの字訣は、学生から弟子に選抜される際のある意味バロメータのようにも感じる。要するにこれらの字訣がどの程度、修行者に備わっているかを見られ審査されるわけである。
順に説明していこう。
「仁」
人を慈しむ心。優しさ。思いやりが備わっているか。
「義」
義侠心。義を重んじた行動がとれる人物かどうか。
「礼」
礼節を重んじた行動や言動をとっているか。
「智」
知性知恵が備わっているか。また冷静かつ瞬間的な判断力があるか。
「信」
信用できる人物かどうか。また周囲から信頼を得ているかどうか。
あるいは、こちらを信用してついて来れる人物かどうか。
具体的に言えば、技術的な部分では優れているが、人をいたわる心「仁」が無かったり、礼儀知らずで「礼」が備わっていなければ、学生から弟子になるのは難しいだろうし、「礼」はあるが「義」や「信」が欠けているということであれば、「義」や「信」について教育をするなど、指導者にとっては、指導上でのひとつのバロメータとなる。
上記の字訣とよく並んで紹介される「厳」や「勇」についても紹介しておこう。
「厳」
自分自身に対しての厳しさが備わっているか。
稽古は自分自身で行なうものである。
「勇」
やはり武術である以上、勇ましさといったものも必要である。
また時には、非情さといったものも必要となってくる。
自分自身を当てはめてみるとどうであろうか。
自分自身で足りないと思う部分があれば、少しずつ改善していけば良いし、先生の方でも足りない部分があれば指摘してくれるだろう。要はそれに対して、どう自分自身で取り組むかである。
その中でも、とかく武術の世界では、「義」というものは重要視される。
師に対しての「義」、一門に対しての「義」、兄弟弟子に対しての「義」、徒弟に対しての「義」など、時には鬱陶しく思うこともあるだろう。正直を言えば、私自身も師や兄弟弟子の行為に対して面倒臭いなと思ってしまうことや理不尽さを感じてしまうことがある。しかし、そういった面倒臭い行為や人が嫌がることを率先して行なうことで師や一門に対しての信用を得ていくものなのだろう。
「情けは人のためにならず。」ということわざがあるが、「義」というものも回りまわって自分自身に返ってくるものだと思う。義理を通せば、自分が困った時に師や兄弟弟子が助けてくれることもあるだろうし、逆にいえば、不義理を通せば、いざという時に師や一門の人間からは協力を得られないだろう。私自身の経験で言えば、「義」の全く備わっていない人間とは、やはり縁が切れていくものだと思う。
「義」というものが希薄になっている現代だからこそ、武術を学んでいる方たちは「義」を重んじた生き方をして頂きたい。
2011-1-10 記
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