自主稽古のやり方②
- 2010/12/10
- 17:18
今回は、自主稽古のやり方①で説明したことの補足という事になる。
というのも、自主稽古を行いたいが、思い出してやろうと思っても、思い出せないので練習できないとの声が耳に入ったからである。一言でいえば、情けないのであるが、いくつかヒントを記載しておくので頑張って下さい(苦笑)
①その日に習った事は、その日のうちに復習しておく。
復習しようと思っても、3日も4日も経った後では思い出せないのも当たり前であろう。その日に習った事は、その日の内に復習しておくのは原則である。その日であれば、頭と体が雰囲気だけでも覚えていてくれるだろう。
②分からないところを確認しておく。
①でその日の内に復習してみても、思い出せない動きというのも当然あるだろう。しかし、その日の内に復習しておく事でどこが分からないのかは分かる筈だ。分からなければ分からないで良いのである。分からないところが分かれば、次回の練習で分からないところを集中して学べば良いし、分からないところをメモしておいて先生に質問しても良いだろう。
分からないところが分かる。また分からないところに意識を集中する。というのは稽古を進めていく上で非常に重要である。また分からないから、復習をしないのではなく、分からないところはとばして練習してもらって構わない。
③メモをとる習慣を身に付ける。
中国武術の学び方⑥ 入門後の心得 でも書いたが、覚えられないのであれば、最低限メモを取る位の努力はするべきだろう。イラスト形式でも良いし、文章でも良いだろう。他人に見せる必要は無いし、ようは自分さえ見て分かれば良いのだ。
以前「先生だから覚えられるんです!」と言っていたご婦人がいたが、私自身も東京や岡山の講習に参加した際には、必ずメモを取るようにしている。そしてホテルへ戻ってから、必ずそのメモを基に復習をしている。その日に習った事は、その日のうちに体に覚え込ませるのである。当然、福岡に戻ってからは、そのメモだけが頼りである。質問したくても半年間は習う事はできない。自分で何とか覚えて復習していくしかないのである。そうやって覚えて来た人間から見れば、メモも取らずに覚えられないというのは、いかに甘えているかが分かるだろう。
④イメージを利用する。
これは頭に覚えこませるトレーニングである。電車の中などでふいに思い出して練習してみたくなる時があるだろう。こういった時は、当然体を動かして練習したいが、体を動かせない時などもあるだろう。そういった時はこのイメージトレーニングを用いると良い。イメージといっても「○○を~のように動かす」といったイメージではない。先生の動きでも良いし、自分自身の動きでも良い。目をつぶって頭の中に人物の画像を映し出す。そのイメージを順に動かしていき、動きを確認していく。またその動きに要訣や注意された言葉をナレーションとして添えていく。つまり映像と言葉を使って頭の中で拳を練るのである。
面倒くさいと思う方もいるだろうが、こうした頭の中で一度整理し、記憶した映像と言葉は忘れづらいものである。私などもぱっと動きが思い出せない時は、頭の中でこの映像を動かすと体も一緒に思い出して動きだしてくれる。ものは試しと思ってやってみて頂きたい。
⑤意を用いる
こちらも実際に体を動かせない時の練習法であるが、④よりもある意味簡単である。別に頭の中でイメージを使う必要もない。体幹部や腰(丹田)の動きをメインに使って、実際に体全体で動いているように動いてみる。手はその動きに添えても良いし、動かすスペースが無ければ、動かさなくても良い。あまり難しく考えず、とりあえず雰囲気だけでも良いから動かしてみよう。動かすという「意」に導かれて体幹部が何らかの反応をする筈である。分かり辛い方は、道場でリクエストして下さい。お見せします。
さて、いくつか紹介してみたが、いかがだったろうか。
別にこの通りにする必要はなく。要は皆さんは自分自身のために学んでいるのだから、自分自身で色々と試して自分なりの自己練習法を開発して欲しいと思う。太極拳はいつ何時どこでも練習できるということを再認識して頂きたい。
最後に皆さんにひとつだけ認識して頂きたいことがある。
それは、
道場は学ぶ場であり、稽古(練習)は自分自身で行なう。ということである。
基本的に道場での稽古というのは、
新しいことを学び、覚える場所であり、また自分で復習して分からなかったところをチェックする場であると認識して頂きたい。
そして、稽古(練習)はあくまで自分自身の自主稽古によって積み重ねていくものであるということをしっかり認識して頂きたいのである。
会員の皆さんを見ていると、この両方を道場で行なおうとしている方が非常に多い。週に何度も道場に通っている人であれば話しは別であるが、週に1度しか道場に通われていない方たちは、このことをしっかりと認識して、年末年始は稽古に励んで頂きたい。
2010、12、10 記
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というのも、自主稽古を行いたいが、思い出してやろうと思っても、思い出せないので練習できないとの声が耳に入ったからである。一言でいえば、情けないのであるが、いくつかヒントを記載しておくので頑張って下さい(苦笑)
①その日に習った事は、その日のうちに復習しておく。
復習しようと思っても、3日も4日も経った後では思い出せないのも当たり前であろう。その日に習った事は、その日の内に復習しておくのは原則である。その日であれば、頭と体が雰囲気だけでも覚えていてくれるだろう。
②分からないところを確認しておく。
①でその日の内に復習してみても、思い出せない動きというのも当然あるだろう。しかし、その日の内に復習しておく事でどこが分からないのかは分かる筈だ。分からなければ分からないで良いのである。分からないところが分かれば、次回の練習で分からないところを集中して学べば良いし、分からないところをメモしておいて先生に質問しても良いだろう。
分からないところが分かる。また分からないところに意識を集中する。というのは稽古を進めていく上で非常に重要である。また分からないから、復習をしないのではなく、分からないところはとばして練習してもらって構わない。
③メモをとる習慣を身に付ける。
中国武術の学び方⑥ 入門後の心得 でも書いたが、覚えられないのであれば、最低限メモを取る位の努力はするべきだろう。イラスト形式でも良いし、文章でも良いだろう。他人に見せる必要は無いし、ようは自分さえ見て分かれば良いのだ。
以前「先生だから覚えられるんです!」と言っていたご婦人がいたが、私自身も東京や岡山の講習に参加した際には、必ずメモを取るようにしている。そしてホテルへ戻ってから、必ずそのメモを基に復習をしている。その日に習った事は、その日のうちに体に覚え込ませるのである。当然、福岡に戻ってからは、そのメモだけが頼りである。質問したくても半年間は習う事はできない。自分で何とか覚えて復習していくしかないのである。そうやって覚えて来た人間から見れば、メモも取らずに覚えられないというのは、いかに甘えているかが分かるだろう。
④イメージを利用する。
これは頭に覚えこませるトレーニングである。電車の中などでふいに思い出して練習してみたくなる時があるだろう。こういった時は、当然体を動かして練習したいが、体を動かせない時などもあるだろう。そういった時はこのイメージトレーニングを用いると良い。イメージといっても「○○を~のように動かす」といったイメージではない。先生の動きでも良いし、自分自身の動きでも良い。目をつぶって頭の中に人物の画像を映し出す。そのイメージを順に動かしていき、動きを確認していく。またその動きに要訣や注意された言葉をナレーションとして添えていく。つまり映像と言葉を使って頭の中で拳を練るのである。
面倒くさいと思う方もいるだろうが、こうした頭の中で一度整理し、記憶した映像と言葉は忘れづらいものである。私などもぱっと動きが思い出せない時は、頭の中でこの映像を動かすと体も一緒に思い出して動きだしてくれる。ものは試しと思ってやってみて頂きたい。
⑤意を用いる
こちらも実際に体を動かせない時の練習法であるが、④よりもある意味簡単である。別に頭の中でイメージを使う必要もない。体幹部や腰(丹田)の動きをメインに使って、実際に体全体で動いているように動いてみる。手はその動きに添えても良いし、動かすスペースが無ければ、動かさなくても良い。あまり難しく考えず、とりあえず雰囲気だけでも良いから動かしてみよう。動かすという「意」に導かれて体幹部が何らかの反応をする筈である。分かり辛い方は、道場でリクエストして下さい。お見せします。
さて、いくつか紹介してみたが、いかがだったろうか。
別にこの通りにする必要はなく。要は皆さんは自分自身のために学んでいるのだから、自分自身で色々と試して自分なりの自己練習法を開発して欲しいと思う。太極拳はいつ何時どこでも練習できるということを再認識して頂きたい。
最後に皆さんにひとつだけ認識して頂きたいことがある。
それは、
道場は学ぶ場であり、稽古(練習)は自分自身で行なう。ということである。
基本的に道場での稽古というのは、
新しいことを学び、覚える場所であり、また自分で復習して分からなかったところをチェックする場であると認識して頂きたい。
そして、稽古(練習)はあくまで自分自身の自主稽古によって積み重ねていくものであるということをしっかり認識して頂きたいのである。
会員の皆さんを見ていると、この両方を道場で行なおうとしている方が非常に多い。週に何度も道場に通っている人であれば話しは別であるが、週に1度しか道場に通われていない方たちは、このことをしっかりと認識して、年末年始は稽古に励んで頂きたい。
2010、12、10 記
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