自主練習のやり方① 中国武術(太極拳)の学び方 番外編②
- 2010/10/15
- 13:42
今回も、会員さんからの質問である。
「普段、太極拳は一週間に何日くらい練習したら良いのですか?」
とのことである。
当然だが、毎日やったほうが良いだろう。
とはいえ、やはり社会人にしろ、一般の主婦にしろ、忙しい日常の中で練習時間を作るのは大変だと思う。
自分に義務付けをして毎日2時間と決めてみても、三日坊主ということも多いだろう。
しかし、それで上達していくのが難しいことは、皆さんもお分かりだと思う。
実際、修行年数は長く型はいくつも学んでいるが、道場以外では、ほとんど練習をしておらず、残念ながら基本すら身に付いていない方も多い。
ではどうするか。
私が実践しているのは、以下の二つである。
①気付いた時に好きな時に練習する。
②稽古の参加日数を増やす。
まず①の気付いた時に好きな時に練習するだが、まぁ皆さんの好きな時に勝手にやって頂ければ良いのだが、ひとつのアドバイスとして日常の中の何かをきっかけにして少し練習してみるというのはいかがだろうか。
例えば女性の場合であれば、鏡を見た時に少し練習してみるというのはどうだろう。
当然だが鏡を見れば自分が映る。自分の動きが映るわけである。そうしたら少し動いてみる。動いてみると、自分の動きが気になる。あるいは、その次の動きがしてみたくなる。こうなればしめたものである。私なども気付いてみると数時間練習している時も多い。
鏡がなければ窓でもいいし、消したテレビでもいい。要は自分が映る。動いてみる。それがきっかけになり、稽古の始まりでさえあれば良いのだ。ただし、鏡に映ることばかり意識していると、肝心の意を体の末端に送ることができなくなるのでご注意を!
また日常の中で待ち時間というのもあるだろう。
バスを待つ、人を待つ、そういった時に立ってみる。自分の姿勢を自分の内面から感じてみる。いわゆる站樁の稽古である。
立ってみると体の隅々まで調節してみたくなる。軸を探したくなる。あるいは重心を移動したくなる。歩きたくなる。歩法の稽古である。
歩いてみると手の動作と組み合わせたくなる。基本の稽古である。まぁあまり人前でやるのはおすすめしないが(笑)
例をいくつか挙げてみたが、要は気付いた時にちょっと動いてみる。あるいは立ってみるということだ。それで稽古が始まってさえしまえば良いということだ。それが一番大事である。
次に②の稽古の参加日数を増やすというのは、自主性の乏しい方とやはり本格的に学びたいという方になるだろうか。
一般的な趣味程度であれば、①の好きな時間にやる程度で良いだろうが、健康法にしろ武術としてやるにしろ、やはり本格的に学びたいということであれば、絶対的な練習量が必要になってくる。
最低でも週に3回くらいは、しっかりとした練習を行なった方が良いだろう。またその上での自主稽古が必要になってくる。
しかし、上記に記したように自分で自主稽古をやってみても三日坊主ということであれば、自分で強制的に稽古の参加日数を増やすしかないだろう。
実際に同じ年数を学んでいても、週に3日稽古に来る人と週に1回しか稽古に参加しない人では、一年目はそれほど差がないように見えるが、三年経ち、五年経てば、その差は歴然となってくる。
いずれにしても、やはり一番重要なのは、本人の自主性という事だろう。
忙しいから稽古はしない。都合がつかないから稽古に行かないと自分で言い訳をしていては、結局それまでのレベルで終わってしまう。
週に一度、汗をかいて気持ちが良いというのは、太極拳を学んでの初歩の快楽だと思う。その段階での楽しみは、さして他のスポーツと変わらない。
本当に面白くなるのは自分の内面の動きを自覚し、体の中に生まれる力を自由自在に扱えるようになり、またそれを体現できるようになるから面白いし、楽しいし、気持ちも良くなるのだ。
最低でもこのレベル位までは、皆さんも頑張って到達してもらいたいと思う。
2010-10-15 記
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許可無く転載を禁じます。
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「普段、太極拳は一週間に何日くらい練習したら良いのですか?」
とのことである。
当然だが、毎日やったほうが良いだろう。
とはいえ、やはり社会人にしろ、一般の主婦にしろ、忙しい日常の中で練習時間を作るのは大変だと思う。
自分に義務付けをして毎日2時間と決めてみても、三日坊主ということも多いだろう。
しかし、それで上達していくのが難しいことは、皆さんもお分かりだと思う。
実際、修行年数は長く型はいくつも学んでいるが、道場以外では、ほとんど練習をしておらず、残念ながら基本すら身に付いていない方も多い。
ではどうするか。
私が実践しているのは、以下の二つである。
①気付いた時に好きな時に練習する。
②稽古の参加日数を増やす。
まず①の気付いた時に好きな時に練習するだが、まぁ皆さんの好きな時に勝手にやって頂ければ良いのだが、ひとつのアドバイスとして日常の中の何かをきっかけにして少し練習してみるというのはいかがだろうか。
例えば女性の場合であれば、鏡を見た時に少し練習してみるというのはどうだろう。
当然だが鏡を見れば自分が映る。自分の動きが映るわけである。そうしたら少し動いてみる。動いてみると、自分の動きが気になる。あるいは、その次の動きがしてみたくなる。こうなればしめたものである。私なども気付いてみると数時間練習している時も多い。
鏡がなければ窓でもいいし、消したテレビでもいい。要は自分が映る。動いてみる。それがきっかけになり、稽古の始まりでさえあれば良いのだ。ただし、鏡に映ることばかり意識していると、肝心の意を体の末端に送ることができなくなるのでご注意を!
【待ち時間を利用する】
また日常の中で待ち時間というのもあるだろう。
バスを待つ、人を待つ、そういった時に立ってみる。自分の姿勢を自分の内面から感じてみる。いわゆる站樁の稽古である。
立ってみると体の隅々まで調節してみたくなる。軸を探したくなる。あるいは重心を移動したくなる。歩きたくなる。歩法の稽古である。
歩いてみると手の動作と組み合わせたくなる。基本の稽古である。まぁあまり人前でやるのはおすすめしないが(笑)
例をいくつか挙げてみたが、要は気付いた時にちょっと動いてみる。あるいは立ってみるということだ。それで稽古が始まってさえしまえば良いということだ。それが一番大事である。
次に②の稽古の参加日数を増やすというのは、自主性の乏しい方とやはり本格的に学びたいという方になるだろうか。
一般的な趣味程度であれば、①の好きな時間にやる程度で良いだろうが、健康法にしろ武術としてやるにしろ、やはり本格的に学びたいということであれば、絶対的な練習量が必要になってくる。
最低でも週に3回くらいは、しっかりとした練習を行なった方が良いだろう。またその上での自主稽古が必要になってくる。
しかし、上記に記したように自分で自主稽古をやってみても三日坊主ということであれば、自分で強制的に稽古の参加日数を増やすしかないだろう。
実際に同じ年数を学んでいても、週に3日稽古に来る人と週に1回しか稽古に参加しない人では、一年目はそれほど差がないように見えるが、三年経ち、五年経てば、その差は歴然となってくる。
いずれにしても、やはり一番重要なのは、本人の自主性という事だろう。
忙しいから稽古はしない。都合がつかないから稽古に行かないと自分で言い訳をしていては、結局それまでのレベルで終わってしまう。
週に一度、汗をかいて気持ちが良いというのは、太極拳を学んでの初歩の快楽だと思う。その段階での楽しみは、さして他のスポーツと変わらない。
本当に面白くなるのは自分の内面の動きを自覚し、体の中に生まれる力を自由自在に扱えるようになり、またそれを体現できるようになるから面白いし、楽しいし、気持ちも良くなるのだ。
最低でもこのレベル位までは、皆さんも頑張って到達してもらいたいと思う。
2010-10-15 記
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許可無く転載を禁じます。
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