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初級編1 道場は学ぶ場所、練習は自分自身で…

ここのところ、中級者を前提とした記事ばかり書いてきましたが、今年から新しく太極拳を学び始めた方もいらっしゃると思うので、時折、初心者向きの記事も書いていこうと思います。

私がこれから太極拳を学び始める方に一番注意して頂きたいのは、

まずは、「先生の動きをよく観(見)ましょう。」

という事である。

私はよく観ていますよ!という方も当然いるだろう。

しかし、私から見ていると、よく観ている方は少ないし、観えてもいないというのが現状のようだ。

理由は二つある。

ひとつは、太極拳の練習は意念を用いるからだろうが、意念を説明されると、ほとんどの方は、すぐに自分の身体内の感覚に目を向けてしまうので、当然ながら先生の動きは観ていない。

要するに、先生が目の前で動きを観せてくれていても、ついつい自分の練習をしてしまうのである。

以前にも書いたが、道場とは学ぶ場である。当会では練習は自分自身で行なって下さい、と言ってある。

自分の練習は、いつでも出来るのである。しかし、先生の動きは道場でしか観る事ができない。どちらを最優先するべきかは、考えればすぐに分かるだろう。

また身体内の感覚というものは、思ってすぐに出来るというものでもない。その感覚を掴むためにも、先生の動きをよく観て真似るしかない。

ぜひ道場では、先生の身体に穴が開くほど、観ていただきたいものである。

観えない動き

もうひとつの理由は、長年内家拳の修練を積んできた人の動きは非常に観え辛いというものがある。捉え辛いといったほうが良いかもしれない。

私自身の動きなどは大した事ないが、私自身が学んでいる老師方の動きを観ていても、私自身が非常に観辛いのである。よく観ていても観えないのである。

何故かと言えば、簡単に人に観て取れる動きでは、実用時に全く用はなさないからである。簡単に動きを読まれてしまっては、簡単にやられてしまうだろう。

故に熟練者は、簡単に初心者に観える動きなどしないということだ。(なぜ観えないのかの理由は、別の機会に譲りたいと思います。)

更に中国人の老師になると、そのただでさえ観え辛い部分を消してしまう場合もある。

これはその部分をワープさせてしまうということだ。

例えば昔の中国武術の写真などで、ある動作の起式と落式の写真が載っていたとしても、その途中の動作は移動中なので写真に撮ることができない。それと同じで起式と落式は観せてくれるが、その途中の動作をワープさせてしまって観せてくれないのである。(現在のカメラの連写機能であれば、写ると思うが、それでもぼけてしまうだろう。また速く動いても、遅く動いても同じである。もちろん、その理屈がある。)

私が八卦掌を学んだある先生の動きは、まさにそれで、その先生の単換掌や探掌などの基本技法の動きすら、何をやっているのかが分かったのは5~6年経った後のことである。それまでは、意味も分からずに勢いで真似をしていた…。

そんな先生方の動きをものにしようと思ったら、まずはよく観るしかないという事である。


2013,5,6 記

掛刀


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