中級編1 学んだ=始まり。
- 2012/07/29
- 00:47
今回は主として中級者向けの内容である。
以前〔中国武術の学び方9〕で「功」についてと「放置期間」についての話をしたのだが、当会の場合は学ぶ内容が膨大なこと(特に基本功と単式練習が多い)と八卦掌を並行して学んでいくため、私としては「放置期間」に置いているつもりが、どうも本人がその事自体に気付いていないケースが多いようである。気付くまで待っていてもよいのだが、さすがに40代・50代ともなると学べる時間も限られてくるので、少しヒントを述べておきたい。
門派によってどのレベルを中級者と定めるかは様々だが、今回は当会の会員向けの記事なので、入門して5~6年目をひとつの目安としたい。当会であれば、Tシャツの色が青か緑ということになるだろうか。
では入門して5~6年以上経った方達は、いま何を学んでいるのだろう?
当会で言えば、基本功は四元か五元、単操は第二段階、套路は2~3種類、人によっては推手や対打も第一段階は学んでいると思う。
さて、ではこの人たちは、これから何を練習していかなければならないのだろうか。
当たり前過ぎて、書くのも恥ずかしい気がするが、これから学ぶ新しい内容を練習しながら、同時に今までに学んだ内容を個人で復習し、まさしく「功」を積み重ねていくという事である。
当会でもう7~8年学んでいる人達でも、現在学んでいる内容に関しては、それなりに一生懸命練習してくれているようだが、残念ながら過去に学んだ内容に関しては、そのままおざなりになってしまっているケースが多い。
さすがにそれでは困るので、新しくその段階を学ぶ人達と一緒に復習をしてもらったりしているが、やはりあまり熱心に復習はしていないようである。
おそらく他門派の先生方も同じことを感じていらっしゃることだと思う。
もうそろそろ書いても良い時期だと思うので、記事として遺しておくが、当門の場合、一般の練習生に公開している基本功は五元まで、単操(単式練習)は二段階目までで、六元以降の功法や単操の三段階目以降は、選抜された門弟以外には非公開である。また套路もいくつかの段階別の練法や別法が伝わっているが、こちらも門弟以外には基本的に公開していない。
別に私が決めた事ではなく、私自身が学んだ時もそうであったし、そういうしきたりで伝わってきた。(理由は、過去の中国武術式の学び方の記事を見て頂きたい。)
非公開な理由は、人格面、その他諸々あるが、基本功に関して言えば、六元以降は、一~五元の段階で学んだ技法を新たな原理で学び直していく作業なので、必然的に五元までの功夫がある程度の段階に来ていないと指導の仕様がないのである。単操も理由は全く同じである。
そして套路の別段階や別法に関しても、基本功や単操を新しい原理で学び直していくことで、套路上の技法も外見・内面共に変化していくのである。もちろん、外見だけを真似ても意味はなく、あくまで原理が身に付いているかどうかが問題になる。
中級者の方達は、この記事の内容を考えて、自分自身どういう稽古をしていけば良いか、いま一度考えてみて頂きたい。
学んだ=終わり。ではなく、学んだ=始まり、である。
2012,7,29 記
Copyright(C)2003-2014 福岡伝統太極拳 湧泉会 All rights reserved.
当会の許可無く転載を禁じます。
中級編2へ >>
中国武術の時間のトップページ へ >>
当ブログの記事が参考になった方は、ブログランキングへのご投票をして頂けると感無量です(^人^)



福岡伝統太極拳 湧泉会 公式ホームページ。
中国武術の時間 当会代表の個人ブログ
福岡八卦掌研究会 八卦掌専修教室
福岡伝統中国武術協会 協会の各教室の紹介
twitter@yusenkai 当会の練習記。
湧泉会@facebook 湧泉会公式facebook
以前〔中国武術の学び方9〕で「功」についてと「放置期間」についての話をしたのだが、当会の場合は学ぶ内容が膨大なこと(特に基本功と単式練習が多い)と八卦掌を並行して学んでいくため、私としては「放置期間」に置いているつもりが、どうも本人がその事自体に気付いていないケースが多いようである。気付くまで待っていてもよいのだが、さすがに40代・50代ともなると学べる時間も限られてくるので、少しヒントを述べておきたい。
門派によってどのレベルを中級者と定めるかは様々だが、今回は当会の会員向けの記事なので、入門して5~6年目をひとつの目安としたい。当会であれば、Tシャツの色が青か緑ということになるだろうか。
では入門して5~6年以上経った方達は、いま何を学んでいるのだろう?
当会で言えば、基本功は四元か五元、単操は第二段階、套路は2~3種類、人によっては推手や対打も第一段階は学んでいると思う。
さて、ではこの人たちは、これから何を練習していかなければならないのだろうか。
当たり前過ぎて、書くのも恥ずかしい気がするが、これから学ぶ新しい内容を練習しながら、同時に今までに学んだ内容を個人で復習し、まさしく「功」を積み重ねていくという事である。
当会でもう7~8年学んでいる人達でも、現在学んでいる内容に関しては、それなりに一生懸命練習してくれているようだが、残念ながら過去に学んだ内容に関しては、そのままおざなりになってしまっているケースが多い。
さすがにそれでは困るので、新しくその段階を学ぶ人達と一緒に復習をしてもらったりしているが、やはりあまり熱心に復習はしていないようである。
おそらく他門派の先生方も同じことを感じていらっしゃることだと思う。
もうそろそろ書いても良い時期だと思うので、記事として遺しておくが、当門の場合、一般の練習生に公開している基本功は五元まで、単操(単式練習)は二段階目までで、六元以降の功法や単操の三段階目以降は、選抜された門弟以外には非公開である。また套路もいくつかの段階別の練法や別法が伝わっているが、こちらも門弟以外には基本的に公開していない。
別に私が決めた事ではなく、私自身が学んだ時もそうであったし、そういうしきたりで伝わってきた。(理由は、過去の中国武術式の学び方の記事を見て頂きたい。)
非公開な理由は、人格面、その他諸々あるが、基本功に関して言えば、六元以降は、一~五元の段階で学んだ技法を新たな原理で学び直していく作業なので、必然的に五元までの功夫がある程度の段階に来ていないと指導の仕様がないのである。単操も理由は全く同じである。
そして套路の別段階や別法に関しても、基本功や単操を新しい原理で学び直していくことで、套路上の技法も外見・内面共に変化していくのである。もちろん、外見だけを真似ても意味はなく、あくまで原理が身に付いているかどうかが問題になる。
中級者の方達は、この記事の内容を考えて、自分自身どういう稽古をしていけば良いか、いま一度考えてみて頂きたい。
学んだ=終わり。ではなく、学んだ=始まり、である。
2012,7,29 記
Copyright(C)2003-2014 福岡伝統太極拳 湧泉会 All rights reserved.
当会の許可無く転載を禁じます。
中級編2へ >>
中国武術の時間のトップページ へ >>
当ブログの記事が参考になった方は、ブログランキングへのご投票をして頂けると感無量です(^人^)



福岡伝統太極拳 湧泉会 公式ホームページ。
中国武術の時間 当会代表の個人ブログ
福岡八卦掌研究会 八卦掌専修教室
福岡伝統中国武術協会 協会の各教室の紹介
twitter@yusenkai 当会の練習記。
湧泉会@facebook 湧泉会公式facebook
- 関連記事
-
-
中級編3 テーマを決める。 2012/10/05
-
中級編2 優先順位を決める。 2012/08/30
-
中級編1 学んだ=始まり。 2012/07/29
-
量的な稽古の必要性 2012/06/04
-
練功法と練習の違い 2012/05/02
-
スポンサーサイト