福岡伝統太極拳 湧泉会 ブログ 〔中国武術の時間〕

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起勢式 1

起勢式1
起勢式

さて今回から基本功について説明していこうと思う。

実は一言で基本功といっても、目的別に様々な基本功がある。
① 内家拳独特の基本姿勢を身につける。
② 足腰を強化する。
③ 内家拳独特の身体の動かし方を学ぶ。
④ 内家拳独特の力の出し方を身につける。
などである。

当会では、站樁の稽古で基本姿勢を身につけ、準備運動(基礎錬功法)でより内家拳的な身体を作っていく。当会の準備運動は、単なるウォーミングアップやストレッチとは違い、内家拳を行なうための身体作り、いわゆる練功法でもある。歩法の稽古では、強靭な足腰とバランス感覚を養っていく。

当会でもっぱら基本功と呼んでいるのは、
③ 内家拳独特の身体の動かし方を学ぶ。
④ 内家拳独特の力の出し方を身につける。

になるだろうか。

基本功の第一回では、起勢式を取りあげてみたい。
当会の会員以外の読者の方は、何だ起勢式かと拍子抜けしたかもしれない。
確かに起勢式自体は、珍しくも何ともない。太極拳のほぼ全ての套路で最初に行なう手を上下する動作である。

読者の中で、起勢式を套路の最初に行う動作という認識だけでなく、起勢式のみを抜粋して徹底的に練り込んだ経験のある方は、どれほどいるだろうか。おそらく当会の会員以外では、ほとんどいないのではないかと思う。

当会で考える起勢式の目的としては、
① 身体をポンプ化(ピストン化)する。
② 下方に向かっての按勁の養成。

の2点が挙げられる。
他に上方に向かっての掤勁の養成も考えられるが、掤勁については、站樁及び他の練功法によっても養成されるので、今回は上記の2点に集中したい。

では、まず① 身体をポンプ化(ピストン化)する。とはどういうことだろうか。

站樁を行なう目的のひとつとして、内功の養成を挙げた。
内功を養成すれば全身に気血が循環し、それだけでも健康には良いが、それだけでは武術としての用は成さない。(この場合の武術というのは、実戦という意味ではなく、主に武術としての身体の使い方をさす)

武術として役立たせるためには、養ってきた内功をある種の力として転化する必要がある。(この内功を基にした力のことを勁力という)内功を力として転化する第一歩が、站樁等の稽古法により下方に沈殿させた内気を一旦上に引き上げ、腕に通すと同時に再び身体内を下に落ろしていく起勢式という動作になる。

具体的には、身体を大きな注射器のようにイメージし、地面から薬剤を吸い上げるように少しずつ内気を引き上げていく。この際、身体は膨張していこうとするが、身体内は真空で一切漏れ場がなく、逆にある意味膨張ができない状態にする。そして引き上げた内気を腕と再び身体にも通し、薬剤を逆に地面に注入していくような感じで下ろしていく。この時身体は圧縮していこうとするが、やはり一切漏れ場ないため、圧縮できない状態にする。この動作を何度も何度も繰り返し、少しずつ内功を上下させる感覚を養っていく。言葉にすると簡単だが、実際にはこれが非常に難しい。

私は前出したN師父の下で、この起勢式を徹底的に練らされた。そして、おそらく今も当会の会員の中で、一番起勢式を練習しているだろう。それでも、まだまだ完成したとは言えない。練習を続けていると、段々と精度が増していくのを実感するし、身体の感覚も変わっていく。また起勢式が変わることで、他の基本動作や套路にも影響し、全てが変わっていく。当会ではやはり最重要の基本功であると言える

1年後、5年後、10年後、20年後、はたして各自どのようなレベルの起勢式を行っているか、楽しみながら功を積んでいっていただきたい。

2010-01-11 記

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[ 2013/06/18 22:39 ] 練習の秘訣 基本功 | TB(-) | CM(-)

白猿献果

白猿献果
白猿献果

前回の基本功①の起勢式から、ずいぶんと時間が経ってしまったが、今回は当会の基本功の第二式として白猿献果を紹介する。

文字通り、白い猿が果物を献上する動作である。

太極拳の技法としては、陳式の一路の套路に含まれており、また八卦門でも走圏時の姿勢としてや套路上の技法として行なわれたりするようだが、当門で行なう白猿献果は、技法そのものよりも主として、

①提勁の養成(下方から上方への勁力)
②按勁の養成(上方から下方への勁力)

が挙げられる。

②の按勁については、起勢式の記事で詳しく説明しているので、そちらを参照して頂きたい。

今回は①の提勁についてであるが、会員の皆さんを見ていると、大地から体幹部までは勁を持ち上げてこれるようにはなってきているが、以前として体幹部から手先へと勁を持っていくのに苦労されているようだ。

詳しい要訣に関しては、道場で嫌というほど説明しているので、詳細は省くが、この白猿献果という基本功が当門の中でどれだけ重要な位置を占めているのかを、再度お伝えしたいと思う。

理由としては、まず応用としての練習法が非常に多い。

平歩で根幹的な勁道を形成した後は、虚歩で行い、また独立歩でも行う。更に左右の転換式でも行い。その後、歩法を用いて行うのは当然だが、実はこの白猿献果の勁道は、蹴法で足に気血を通す際にも用いる。当門の初級の主要な蹴法である十字脚や踏脚は、白猿献果の応用といっても良いだろう。

そして第2の理由としては、後に単操の段階で学ぶ実用技法でも、この白猿献果からの発展形が非常に多い。

ということは、基礎の段階で正確な白猿献果を身に付け、またその後もコツコツと功を積み上げていく必然性があるという事だ。功が無ければ、技法を学んでも何の役にも立たない。

まさに当門の基本第二式と言えると思う。

会員皆さんも少しずつ功を積んで、自分自身で納得のいく白猿献果をぜひ修得していただきたい。

2010年1月19日 記す

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[ 2013/06/15 17:33 ] 練習の秘訣 基本功 | TB(-) | CM(-)

単操

単操
抱月掌

今回は単操についてである。

別に単式練習と呼んでも良いし、単に単練と呼んでも良い。確か単動と呼ぶ門派もあるようだ。

一般的な解釈としては、その門派の最も基本的な技法や、套路の中に含まれる招式のいくつかを抜粋して行なう単式練習と考えて良いと思う。

代表的なものは、形意拳の五行拳や八極拳の金剛八式、また八卦門でも八つの招式を選抜して練習している門派が多いようだ。これらの単操の目的としては、とにかくその門派独特の力の出し方を身につけ、いわゆる勁道を開くのを主としている。

また、その門派の絶招として、いくつかの招式を組み合わせ(ある意味コンビネーションとして)短い套路として練習している門派もある。(八極拳の六大開や八大招など)

優れた内容を有している門派の場合、共通しているのは、この単操の稽古にも段階的な練習法が完備されているようだ。

具体的に言えば、最初は大きく伸びやかに行い、徐々に威力を落とさずに小さな動作で行なう階梯であったり、歩法の段階的な変化が用いられていることが多い。こういった段階を進みながら、少しづつその門派の戦闘スタイルを身に付けていくのだろう。

では、当門の単操はどうであろうか。

当ブログにて以前説明した開門拳二套拳の記事に出てくるように当門の套路というのは、〔基本功・套路・単操〕の三位一体の練習体系になっている。

おおよそ基本功の単式練習でその動作の基本的な勁道を練り、それらの勁道を套路で繋げ、その後、各招式を単操で練りこんでいく。

例えば開門拳の単操は、各招式で大体3~5段階の変化があり、共通しているのは第一段階では歩法を組み合わせた上で大きく展開して行い、その招式の根本的な勁道を学ぶ。第二段階ではその招式の別法を学ぶ(言い換えると他の勁道を学ぶ)、そして第三段階では発勁を学び、第四段階では更に歩法の変化と応用の技法を学ぶ、正直この段階まで来ると、一見しただけでは、基の招式が分からないようになる。そして第五段階では、文章で表現するのは非常に難しいのだが、二つから三つの勁道を融合させ、外見上は全く基の招式とは異なった技法となる。とはいえ、第一段階や第二段階の練習法を基にしているのは明確で、第四や第五の段階は、第一段階や第二段階の練習を十分に行なわないことには、用は成さないだろう。ちなみに第四段階は外見上は複雑になり、第五段階は外見上はシンプルになる(内面は複雑になる)。

他門派の方でも文章を読んだだけで、意味が分かる方もいらっしゃるのではないだろうか。

また習得する段階や時期にも独特なものがあり、開門拳の単操のある段階の練習法は、二套拳の他の単操を学んだ後に学ぶものもあった。当時は理解できなかったが、今になるとやはり習得の段階があることに気付く。やはり伝統の門派というものは全体で一つの大きな練習体系となっているのであろう。

現在、当会では、第一段階から第三段階の単操は公開している。早く第四から第五段階の単操を指導できる方々が出てきて欲しいと望む次第である。

2011年2月20日 記

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[ 2011/02/20 01:16 ] 練習の秘訣 基本功 | TB(-) | CM(-)
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