武術家の宝物
- 2011/02/07
- 14:59
この中国武術の学び方〔習慣・常識編〕では、道場の探し方から、中国武術界独特の習慣や常識を紹介してきた。当会の会員向けというよりは、これから中国武術を学びたい方や他門派で現在学んでいる方にも配慮した内容だったからだろうか、年末年始は連日100アクセス以上の閲覧者がいたようだ。これから中国武術を学んでいく方々は、端的なスポーツとしてではなく、生涯武道と捉え、時間を掛けじっくり学んでいってほしいと思う。その...
「信」を築く。
- 2011/01/14
- 23:35
前回、「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」について紹介し、その中でも特に「義」について詳しく説明した。ただ最終的にもっとも重要になってくるのは、やはり「信」という事になってくる。なぜなら最終的に師に対しての「信」信用を築けなければ、やはり指導の制限が付き、弟子になることは難しいと思う。言い換えれば、「仁」にしろ「義」にしろ「礼」にしろ、この「信」を得るために必要なことだと言える。では、どうすれば...
「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」
- 2011/01/10
- 12:49
「仁」、「義」、「礼」、「智」、「信」中国武術を学んでいる方であれば、一度は聞いた事がある言葉だろう。実際、入門の際の心得としている門派も多い。しかし、私自身の感覚だと、これらの字訣は、学生から弟子に選抜される際のある意味バロメータのようにも感じる。要するにこれらの字訣がどの程度、修行者に備わっているかを見られ審査されるわけである。順に説明していこう。「仁」人を慈しむ心。優しさ。思いやりが備わって...
秘密の練習場所♪
- 2011/01/02
- 01:16
秘密の練習場所♪さてさて、年末年始は会員の皆さんはいかがお過ごしだろうか?多少は練習をしてくれているだろうか。それとも例年通り、飲んだくれているのだろうか今回の番外編は、練習場所についてである。当ブログでも再三再四、自主稽古の重要性を説いてきた。では皆さんは、どこで自主練習をされているのだろう。具体的に言うと、太極拳に関して言えば、站樁や基本功は畳半畳のスペースがあれば十分である。平歩で立て...
最大の難関② 環境の変化②
- 2011/01/01
- 00:25
今回は、前回紹介した中国武術の学び方⑩最大の難関②環境の変化①の続編である。皆さんが修行過程で起こり得る環境の変化を紹介しておくので参考にしてもらいたい。④転勤や転居これはまさに武術を続けていく上で、一番の難事だと思う。というのも、自分が通っていた道場に通えない場所に転居してしまえば、当たり前だが道場に通えなくなってしまうからである。しかし、私自身の経験で言えば、実はこういった環境の変化もそれほど大し...
最大の難関② 環境の変化①
- 2010/12/10
- 20:43
最大の難関② 環境の変化①前回は練習の段階における難関を説明したが、今回は環境における最大の難関を説明しよう。あなたは、今自分が学びたい拳種を自分自身が選んだ先生の下で学んでいるとしよう。修行もだいぶ進み先生の信頼も得てきた。できればこの先生の下でこの道場でずっと学び続けたいと思っているとしよう。しかし、人生とは分からないもので、ある日突然に環境の変化というものが訪れる。そういった際に諦めて辞めてし...
自主稽古のやり方②
- 2010/12/10
- 17:18
今回は、自主稽古のやり方①で説明したことの補足という事になる。というのも、自主稽古を行いたいが、思い出してやろうと思っても、思い出せないので練習できないとの声が耳に入ったからである。一言でいえば、情けないのであるが、いくつかヒントを記載しておくので頑張って下さい(苦笑)①その日に習った事は、その日のうちに復習しておく。復習しようと思っても、3日も4日も経った後では思い出せないのも当たり前であろう。その日...
最大の難関① 「型」「法」「功」
- 2010/12/08
- 00:15
最大の難関①前回までで入門から拝師までいきなり話が飛んでしまったが、入門後、数年間の修行期間にも触れてみようと思う。入門から半年~1年位は、中国武術の学び方⑥で説明したように主に基本功や武術としての体作りに費やされるだろう。その後、中国武術系の流派であれば、やはり套路(型)を学ぶ段階が来る。実はこの套路の学び方も門派によって本当に様々である。最初から一つ一つの動作を完璧に仕上げながら進む門派もあれば、...
拝師という制度
- 2010/11/10
- 14:14
拝師という制度拝師とは、その門派の正式な門人になり、自分が学んでいる先生の正式な弟子になる事をいう。また正式な弟子になることにより、その門派の技術を正式に学ぶ許可を得たということになる。具体的に言えば、その門派の開祖から先達達、自分の先生、先生の兄弟弟子達に一門の人間になることを宣言し、自分の先生との一生の師弟の関係を結ぶ儀式である。文革前の中国では、武術にしろ医術にしろ宗教にしろ、正式に学生から...
中国武術界特有の習慣
- 2010/11/01
- 20:47
前回、中国武術の世界では、古くから門弟(一門の弟子)と学生(一般の生徒)を分ける習慣があり、門弟になれなければ、実伝や真伝といった本質的な部分の指導は、生涯受けることができないと書いた。ショックを受けられた方もいるだろうし、ある意味ひどい話しだなと思った方もいるかもしれない。確かに同じように月謝を払って稽古に通っているのにひどい話しだなと私も思う。しかし、そういった習慣や伝統があるなら従わなくては...